構成(Configuration)

ファイル転送の設定

ファイル転送の設定
最終更新: 2025/8/22

本ガイドは、2024年5月2日に公開された Setup PA on Cloud file transfer記事をもとにしています。
ただし、Planning Analytics on Cloud 環境では随時更新が行われているため、ファイアウォール設定、FTPeS の構成手順、FTP クライアントの設定画面などが、本資料の記載と一致しない可能性があります。
操作対象の UI や手順に違いが見られる場合は、IBM の最新ガイドラインや公式ドキュメントを必ず参照し、最新の情報に基づいてご対応ください。


ファイル転送について

ファイアウォール設定
以下の環境に対して、ポート 21 および 4460〜4500 の送信通信を許可してください(環境は Welcome Kit に記載されています)。

例:
<non-prod>.planning-analytics.ibmcloud.com

詳細はこちらをご覧ください:
IBM Docs: Port numbers for Planning Analytics on Cloud

Planning Analytics on Cloud とオンプレミス環境(またはその他の自社環境)間でファイルを安全に転送するには、FTPeS(FTP over explicit TLS/SSL) を使用します。

転送されるファイルの種類には以下のようなものがあります:

  • ディメンションやキューブ用のデータファイル
  • 環境間で移動する Planning Analytics データベースファイル(例:PA Local からクラウドへの移行時)

注記: エンドユーザーが定期的にファイル転送を行う場合は、Planning Analytics Workspace(PAW) から直接操作することも可能です。


使用する FTP クライアントについて

FTPeS をサポートする FTP クライアントが必要です。
定期的な転送やスケジューリングが必要な場合は コマンドラインツール が使われますが、開発者向けには GUI ベースのクライアントが推奨されます。

一般的に企業で利用可能な GUI クライアントには以下があります:

  • WinSCP
  • FileZilla

設定に必要な情報

ホスト名や認証情報は、Welcome Kit に記載されています。

FileZilla を使った設定例

以下は FileZilla での設定例です。

注意:

  • ホスト名には、地域ごとの FTPS/SFTP の URL を指定します(例:ヨーロッパの場合は ft-EU.planning-analytics.cloud.ibm.com)。
  • 暗号化タイプは FTP explicit over TLS(FileZilla では「明示的な FTP over TLS が必要」)を指定してください。

フォルダ構成

接続に成功すると、以下のようなフォルダ構成が表示されます:

  • install:任意クライアント用のインストールファイル
  • prod:各データベースごとのフォルダがあり、以下を含みます
    • logs:ログファイル
    • data:データベースファイル

FileZilla のフォルダビュー例:


追加のアクセス設定

必要に応じて:

  • 追加の FTP ログインのリクエスト
  • アクセス制御リスト(ACL)の作成

を行うことができます。

詳細は以下のリンクを参照してください:
Controlling access to shared folders(共有フォルダへのアクセス制御)

これにより、ユーザーグループごとのアクセス制限が可能になります。
例:

  • 人事部門には人事用のデータベースフォルダへのアクセスのみ許可
  • 財務部門には財務用フォルダのみ許可

また、データベースファイルと分離された「Upload」フォルダの作成など、柔軟な構成が可能です。

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