Planning Analytics on Cloud

移行または新規作成(Migrate/Create)

移行または新規作成(Migrate/Create)

本ガイドは、2024年5月9日に公開された Create and Migrate databases to Planning Analytics on Cloud をもとに作成されています。
Planning Analytics on Cloud は定期的に更新されていますので、画面表示、データベース作成手順、FTP 移行プロセス、停止・起動操作などが本資料と異なる場合があります。
実際に操作を進める際には、IBM の最新ドキュメントや公式ガイドを必ず参照の上、最新版に沿って対応してください。


データベースの作成

新しいプランニングモデルの構築や、既存データベースからの移行を始めるには、まず「データベースの作成」から始めます。手順は以下を参照してください。

データベースの作成手順(IBM公式)

既存のデータベースを移行する予定がある場合は、移行元のデータベースと同じ名前を付けて作成することで、データベースを参照しているオブジェクトの修正を最小限にできます。

たとえば、新しいデータベースを「SmartCo」と名付けると、\\prod\SmartCo\ 配下に共有フォルダが作成され、そこには以下のような構造のサブフォルダが生成されます:

  • Data(データファイル格納用)
  • Logs(ログファイル格納用)

データベースフォルダ構成データベースフォルダ構成


新しいデータベース

作成が完了したら、データベース内にコンテンツを構築できます。起動・停止・ログ確認・構成については次のセクションを参照してください。

  • データベースの停止と開始
  • データベースの構成

既存データベースからの移行

オンプレミスまたは他のクラウド環境から、データベース全体を移行する手順です。セキュリティ構成は新しい環境で再設定することを前提とします。

1. データベースを停止

Planning Analytics Workspace の「管理」>「データベース」から、対象のデータベースを停止し、適用します。

Stop データベースStop データベース

2. FTPクライアントで共有フォルダへ接続

Welcome Kit に記載された認証情報で FTP クライアントを用いて共有フォルダにアクセスし、該当データベースの Data フォルダに移動します。

例: \\prod\smartco\Data

FTP接続の詳細手順

3. セキュリティ関連ファイルを除いてファイルを削除

Data フォルダ内のファイルは、下記のセキュリティ情報ファイルを除いてすべて削除可能です。

}ClientCAMAssociatedGroups.cub
}CAMAssociatedGroups.dim
}Groups.dim
}Clients.dim
}ClientGroups.cub

ただし、こちらも IBMid を使用したクラウド環境から移行する場合は、すべてのファイルを上書きして問題ありません


4. データベースファイルをコピー(必要に応じて上書き)

FTP を使って、移行元データベースの内容を Data フォルダにコピーします。

通常は、下記のセキュリティファイルを上書きしないように注意してください。

}ClientCAMAssociatedGroups.cub
}CAMAssociatedGroups.dim
}Groups.dim
}Clients.dim
}ClientGroups.cub

5. 不要ファイルのクリーンアップ

以下のようなファイルは削除してください:

  • ログファイル
  • 一時ファイル
  • tm1s.cfg
  • インポート用 CSV 等のソースファイル

判断に迷う場合は IBM または経験あるビジネスパートナーと相談してください。

6. データベースを再起動

PAW 管理画面で対象のデータベースを起動します。

起動確認方法:

  • ステータスが Healthy
  • ログを表示して確認可能

Started データベースStarted データベース

7. ユーザーセキュリティの再構成

初期状態では Planning Analytics on Cloud 管理者以外のユーザーは存在しません。初期動作確認が完了したら、セキュリティ設定を行います。

8. カスタム設定の更新(必要に応じて)

tm1s.cfg などの構成ファイルを変更した場合は、再起動が必要です(静的パラメータのため)。


データベースの停止と起動

データベースは、既存データベースからの移行時や、静的構成パラメータ(tm1s.cfgなど)を変更した場合に、一度停止してから再起動する必要があります。

操作手順は以下を参照してください。
データベースの停止と起動手順(IBM公式)


データベースの状態確認(PAW 管理画面)

Planning Analytics Workspace の「管理」>「データベース」画面では、各データベースの状態が「Health(状態)」アイコンで表示されます。

  • 停止中(Stopped):
    StoppedStopped
  • 起動中(Started / Healthy):
    StartedStarted

ログによる状態確認

ログファイルからも状態を確認できます。以下のリンクを参照してログを取得してください。


起動済みデータベースのログ例

2024-04-26 13:46:41 GMT Shared memory reader PID 1832 started, for shmem "tm1s.exe-20164_1"
18108 [] INFO 2024-04-26 13:46:40.891 TM1.Server Data Directory: s:\prod\smartco\data
...
21436 [] INFO 2024-04-26 13:46:43.737 TM1.Server TM1 Server load time (secs) = 1
18108 [] INFO 2024-04-26 13:46:45.513 TM1.Server TM1 Server is ready, elapsed time 5.00 seconds

停止済みデータベースのログ例

18844 [] INFO 2024-05-10 16:54:33.424 TM1.Server Closing...
18844 [] INFO 2024-05-10 16:54:33.424 TM1.Server Saving...
18844 [] INFO 2024-05-10 16:54:33.424 TM1.Server The server is coming down...
...
18844 [] INFO 2024-05-10 16:54:33.709 TM1.Server Server shutdown, elapsed time 0.00 seconds

データベースの構成

tm1s.cfg で設定されたパラメータを、PAW のデータベース構成画面でも設定できます。

詳細は以下を参照してください。

パラメータ設定方法(IBM公式)

なお、PAW 上で設定できないパラメータは、2024年4月30日以降、変更できなくなっています。

tm1s.cfg ファイル変更廃止に関する案内

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