Windowsインストーラー
公式ドキュメント:https://www.ibm.com/docs/ja/instana-observability/current?topic=agents-installing-windows
はじめに
本ページでは、Windows に Instana Agent を導入するまでの手順を記述しています。
!NOTE
本番環境に導入を行う前に、公式ドキュメント:Windows への Instana Agentのインストールを参照してください。
対象環境
本ページ作成時の対象環境は以下です。
- 作成日: 2025年8月12日
- Windows バージョン: Windows Server 2022
- Instana バージョン: 1.0.301
インストール前の準備
Agentをインストールする前に、以下の2点を確認してください。
1 .NET Framework 4.5 以上がインストールされていることを確認
1. コマンドプロンプトで、以下のコマンドを実行
reg query "HKLM\SOFTWARE\Microsoft\NET Framework Setup\NDP\v4\Full" /v Release
2. 出力された Release の値を10進数に変換し、バージョンを判別
例 0x81041 → 528449 → .NET Framework 4.8.1
.NET Framework バージョンと Release 値の対応表は以下の通りです。
Release値 | バージョン | Release値 | バージョン |
---|---|---|---|
378389 | 4.5 | 460798 | 4.7 |
378675 | 4.5.1 | 460805 | 4.7 |
378758 | 4.5.1 | 461308 | 4.7.1 |
379893 | 4.5.2 | 461310 | 4.7.1 |
393295 | 4.6 | 461808 | 4.7.2 |
394254 | 4.6.1 | 461814 | 4.7.2 |
394271 | 4.6.1 | 528040 | 4.8 |
394802 | 4.6.2 | 528049 | 4.8 |
394806 | 4.6.2 | 528372 | 4.8 |
460798 | 4.7 | 533320 | 4.8.1 |
460805 | 4.7 | 533325 | 4.8.1 |
2 Windowsインストーラローカル管理者権限のあるユーザーで実行
権限がないと InstanaPCP.exe が起動しない可能性があります。
Agentインストール画面へのアクセス
Instana SaaSにログインし、メニュー (一番左のサイドバー) から「Data source」をクリックします。
画面左上の「Agentのインストール」リンクをクリックします。
Windows インストーラー64ビット を選択します。
※ Windows インストーラー64ビット(無人) は、無人インストールを実行するオプション、Windows ZIP アーカイブ は、exeファイルが同梱されたZip形式のオプションです。
インストールの準備
ステップ1: Agentのパッケージ化モードを選択
- パッケージ化: 動的と静的から選択します。動的の場合はAgentの基盤以外のモジュールが自動で更新されます。静的の場合はAgentの更新は手動で行う必要があります。
- ランタイム: AgentはJava言語で構築されています。お好みのJVMランタイムを選択してください。推奨はありません。
ステップ2: インストーラーのダウンロード
画面に表示されている「Instana バックエンド・アドレス」、「Instana Agent・キー」、「鍵のダウンロード」の値を控えておいてください。インストール時に必要になります。
ダウンロードボタンからインストーラをダウンロードします。
Agentのインストール
対象となるWindowsにログインし、ダウンロードしたインストーラーを任意のディレクトリ(例:C:\temp)に配置し、実行します。
「Install」を選択し、次の画面で「Next」を選択します。
任意のインストールディレクトリを選択し、「Next」を選択します。
次に、Installerダウンロード時に、Instana Backend画面上に表示されていた値を入力します。
「Instana Agent Mode」を選択し、「Next」を選択します。
Instana Agent Mode には以下の3種類があります。通常はAPMを選択してください。
- APM:デフォルトのモードです。センサーをアクティブ化し、アプリケーショントレースも取得します。
- Infrastructure:センサーをアクティブ化し、モニタリングも行いますが、アプリケーショントレースは取得しないモードです。
- OFF:バックエンドで稼働していますが、モニタリングは行わないモードです。
「Install」を選択し、次に「Finish」を選択します。
これでAgentのインストールは終了です。「Close」を選択して画面を閉じます。
なお、Agentはインストール後に自動で起動しています。
インストール済みAgentの確認
AgentとInstanaPCPの起動確認
Agentの起動確認は下記コマンドをコマンドプロンプト上で実行します。
<instana-agent-install-dir>\bin\status.bat
稼働時は「Running」、停止時は「Not Running」が表示されます。
InstanaPCPは「タスクマネージャー」で起動を確認できます。 タスクバーで右クリックを押下し「タスクマネージャー」を選択し、プロセス一覧にInstanaPCPがあることを確認します。
CPU使用率確認
「タスクマネージャー」でInstanaPCPのCPU使用率を確認します。
InstanaPCPのCPU使用率が高騰している場合、下記手順を実行しパフォーマンスカウンターを再構築することで正常値に戻します。
Step1:パフォーマンスカウンターを再構築
「コマンドプロンプト」を「管理者として実行」します。
system32ディレクトリにあるパフォーマンスカウンターを再構築するため、以下のコマンドをコマンドプロンプトに入力し実行します。
%windir%\system32\lodctr /R
sysWOW64ディレクトリにあるパフォーマンスカウンターを再構築するため、次のコマンドを実行します。
%windir%\sysWOW64\lodctr /R
Step2:設定ファイルを再ロード
以下のコマンドをコマンドプロンプトに入力し実行します。
lodctr C:\Windows\Inf\.NETFramework\corperfmonsymbols.ini
Step3: コンピューターを再起動
すべてのコマンドが正常に実行された後、コンピューターを再起動します。
データ・ソースでのインストール済みAgentの確認
データ・ソースで、InstanaAgentのページからインストールしたAgentを確認することができます。
また、Agentの詳細からAgentを選択すると、下の画像のようにAgentの詳細情報を表示することができます。
インフラストラクチャーでのインストール済みAgentの確認
左側のサイドバーから、インフラストラクチャーページを表示してみましょう。
すると、柱が表示されるようになり、InstanaAgentが追加されてていることが分かります。
柱にカーソルを合わせると、ホスト名などが表示されます。
また、柱をクリックすると、システム、インターフェース、InstanaAgent、プロセスの情報を見ることができます。
「✅問題なし」の表示から、無事に稼働していることが分かります。
「ダッシュボードを開く」をクリックすると、下の画像のように、Agent詳細ページを表示することができます。
この画面は、柱をダブルクリックすることでも表示できます。
右上の「過去1時間」のところでは、最短で直近1分間から状態を見ることができます。
また、「稼働中」をクリックすると、リアルタイムの遷移を見ることができます。
以上でインストールは完了です。